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エムアンドエー設計工房との出会いは全くの偶然で、私にしてみればある意味奇跡と言えるかもしれません。関西から関 東に越して来て5年余り、家を建てることも、エムアンドエー設 計工房という、全く聞いた事も無い設計事務所に建築を依頼することになるのも、全く想像だにしませんでした。
振り返ると、2006年の始めくらいだったかと思いますが、毎週 末のように電話でかかってくる分譲マンションの営業に半ば辟 易しながら、ちょうど子供も小学校に入学したところで、子供 のこれからの成長と居住スペースのバランス、とか子供三人を抱えてのライフスタイル、とかいうことが漠然と気になっていました。この頃よく言われた「賃貸の家賃を払うくらいなら、買った方がトク!」みたいなマーケティングに半ば踊らされていた面もありますが、わたしたち家族に必要な住まいというものを考え始める状況にありました。私はマンション派ではなかったので、将来的にはマンションではなく家を持ちたいと、これまた漠然と考えていましたが、とは言っても、建売なのか、注文住宅なのか、中古の良い物件を探すのか、確たる考えも無く、また家を建てる時の工法の違いや規模、それらに伴う予算、資金調達や住宅ローンなどの仕組みも全く知らず、とりあえずは可能性をさぐるというぐらいの気持ちで当時住んでいた近所の分譲住宅地や住宅展示場などをまわったり、不動産会社から中古物件を含めた物件情報などを入手し始めたのが4〜5月頃でした
ところで家を考え始めて最初に気づいた事、それは如何にこのビジネスがある意味特殊なビジネスかということです。足を運んだ展示場ではモデルハウスを一巡するともらった資料やパンフレットがダンボール1箱分くらいにもなりましたし、仮申し込みで先着何名まで敷地調査費ウン十万円がロハですよなど、困惑しきりでした(ちなみに子連れで行きますと風船やらおもちゃ、駄菓子に至るまで、全く不自由せず、子供にとってはパラダイスだったようです)。それぞれのメーカーから頂いたフルカラーのパンフレットやモデルルームなどに見る、いわゆるスタイリッシュな生活を感じさせる雰囲気や、住宅展示場でみる”二世帯”の広々とした間取りなど、それらのプレゼンテーションは確かに素晴らしく、わたしにとっても十分に魅力的ではありました。
これとは全く対称的に、(未だにどういう経緯で辿り着いたのか記憶が定かでなく、これが全く奇跡的と言えるのですが)エムアンドエー設計工房のホームページに偶然辿り着き、何故か惹かれました。それで、ホームページから資料を請求したのですが、メールでの返事は”現在資料を切らしていますので今しばらくお待ちください”でした。後日送られてきた資料は手作りの素朴なものだったこと、その内容もさることながら、”お客様からのコンタクトが唯一の接点です”という言葉が印象に残っています。そして何より、漠然とした雰囲気・イメージやスタイルを前面に出すのではなく、家の基本的な性能、即ち”冬は暖かく、夏は涼しい”、”結露がない”といったシンプルなメッセージ(最近は結構よく聞きますが・・・)に訴求力がありました。その後、実際に事務所を訪れたり、施工された新築物件の内覧会で詳しい説明を受けたりしながらほぼ意思は固まりました。
以降、土地探しに始まり、毎週の打ち合わせ(この打ち合わせはしばしば半日近くの長時間に及びました)、ショールームや現場での打ち合わせなど、本当に真摯で、あらゆるオプションを提示していただき、またこちらの要望に耳を傾けていただきました。結果、見事に”外出したくなくなる家”が実現されたと思います。また、”冬暖かく”は看板に偽りなしで、真冬の外気温でも、外で風が吹き荒れようが、雨が降っていようが、家の中はどこにいても快適です。”夏涼しい”の検証はまだですが、これから経験することになると思うと楽しみです。
ところでエムアンドエー設計工房は、建ててからが(顧客との付き合いの)始まり、と言っておられますが、”建ててからが始まり”は住む側にとっても同様で、引渡し時の家が最終形ではなく、そこから成長させていくもの、またそこに住む家族と共に変化していくものと思うようになりました。当たり前の話ですが、竣工して引渡し時の新居はがらんどうです。そこにテーブルやソファ、ベッドやら箪笥などの家具、本やピアノなど所持品を持ち込み生活が始まります。住宅は美術品ではないと思います。生活の匂いと美術品は無縁ですが、”住まい”には生活の匂いが必ず伴います(特に私共のように幼い子供が3人もいるような場合は)。エムアンドエー設計工房の住まいは、基本的な機能を提供してくれますが、その後、その機能や快適さ、そして何より我が家に帰ってきたという安堵感を確かなものにするのは、建てて以降そこに住まう人間次第と言えるかもしれません。実際に住み始めてから1ヶ月あまり、少しずつ”変化”していますし、徐々に我が家の安らぎを感じ始めています。5年後、10年後、20年後・・・ともっと変化してくるでしょう。子供の成長をあらかじめ考慮した上での間取りや設計、快適な空間はベースとなって、将来のあらゆる可能性を提示してくれます。
K様も既に、お住まいになられて1年が経過しました。お会いするたびに「快適です」といって喜んで頂いている事に私自身喜びを感じています。しかし、「子供たちのおかげで家がどんどん壊されていくんです」と笑いながらお話して下さるお顔からは悲壮感など全く無く、暮らしを楽しんでいるお姿が思い浮かびます。お子様たちの成長する姿を見ることは私や中西の一つの楽しみでもあります。
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